日本肺胞蛋白症患者会

肺胞蛋白症について

遺伝性肺胞蛋白症の原因遺伝子

遺伝性肺胞蛋白症は、全肺胞蛋白症の1%未満だが、原因遺伝子は多様である。

遺伝性/先天性肺胞蛋白症は自己免疫性や続発性でない肺胞蛋白症です。全体の1%未満です。現在わかっている原因としては、肺胞マクロファージの遺伝子異常としてGM-CSF受容体遺伝子(CSF2RA、CSF2RB)や造血系転写因子のGATA2やSTAT5B遺伝子の異常があります。また、サーファクタント関連遺伝子異常としてSFTPB (SP-B)、SFTPC (SP-C)、ABCA3といった遺伝子の異常、その他には肺や脳や甲状腺の形態形成に重要なNKX2.1 (TTF1)遺伝子の異常も原因となります。また、MARS、OAS1、FARSBといった遺伝子の変異による遺伝性/先天性肺胞蛋白症が報告されています。同一遺伝子の変異でも異なる臨床症状(幼少時あるいは成人での発症や、肺胞蛋白症以外の病理組織象)を呈することがあるので注意が必要です。