日本肺胞蛋白症患者会

患者会について

患者会に参加しませんか?

ご挨拶

肺胞蛋白症は非常に稀な病気であるとともに、情報の非常に少ない病気でもあります。

ご自身・ご家族が肺胞蛋白症と診断された方、はっきりと診断されていなくてもその疑いがあるのでは・・・とお悩みの方、将来の治療について不安を持っておられる方々に向けて、新治療や医療機関の医療費等の情報を提供することで少しでも病気に関する悩みを軽減するお手伝いができればと考えております。

ここで少し、私のプロフィールを紹介いたします。
私自身、肺胞蛋白症の患者です。
(病状の詳しい経緯については「これまでの歩みとこれからの抱負」ページをご覧ください。)

普段は「臨床工学技士」として神奈川県平塚共済病院に勤務しております。人工心肺装置や人工呼吸器などの体外循環に関わる医療機器を扱い、日常的に集中治療室や手術室の現場を行き来する業務です。医療従事者として一般の方よりも呼吸器や循環機能に詳しく、患者さんと病院の両方の視点で、お互いの橋渡しができる立場にあると思っています。

趣味はロードバイクです。自転車競技は有酸素運動でもっとも過酷と言われるほどで、心肺に非常に負荷のかかるスポーツです。低酸素血症になった状態ではとても競技レベルに耐えることができません。

そこで、私は自分の限界を知ろうと思い、肺胞蛋白症と診断されてからも、血中酸素飽和度(SpO2)を測りながら運動中の条件を変化させてみたり、自己管理とトレーニング、そしてレース参加を続けていました。

自宅での計測(海抜5M)
富士北麓公園での計測(海抜1050M)

患者が受ける治療としては、吸入療法、肺洗浄を経て症状が改善しました。その後の経過も良好、見た目はとても元気です。決して肺胞蛋白症には見られません。今では年3回程度の定期的な外来診療を受けつつ、これまでどおりロードバイクを楽しんでいます。

私が発症した頃は特に病気についての情報が極端に少なく、常にさまざまな不安と葛藤がありました。
肺胞蛋白症と診断され、治療を開始するまでには大変な時間と労力がかかりました。ほかの肺胞蛋白症の患者さんも同じように苦労されたことでしょう。
もしかしたら診断されていないだけでもっと患者さんがいる可能性もあります。

同じの患者の立場として、もっと肺胞蛋白症の研究が進み、効果的な治療と診断ができるようになってほしい、そして患者の負担が少なくなってほしいと願っています。
これらを実現するには、患者さん一人ひとりの声を集めて国に届ける必要があります。

そんな思いから患者会を立ち上げた次第です。
ご自身や家族がこの肺胞蛋白症と戦っています。
これからも是非、声を大きくしてゆきたいと思います。

患者会代表小林 剛志

患者会は、何故必要なのでしょうか?

肺胞蛋白症のような稀な病気にかかった患者さんの悩みは、第一に稀な病気であるがゆえに、病気に関する情報が得られにくいことがあります。大きな病院の呼吸器専門の先生にかかってもなかなか正確な情報を教えてもらえないことがあります。先生の自信のない話し方や曖昧な説明に不安を感じるかもしれません。しかし、そういう先生は、もしかしたら、正直なのかもしれません。間違ったことを自信ありげに話される先生よりもずっと誠実です。

第二に、稀な病気であるがゆえに、国や自治体や製薬企業が救済に熱心でないことがあります。診断法や治療法があっても、実用化されていないというのは、このことに原因があります。

第三に医療費の問題があります。稀な病気なので、検査や治療にお金がかかることがあります。どこに相談したらよいのか人知れず悩んでおられる患者さんもいるでしょう。2015年の指定難病の適用によって、治療費の公的支援制度や就労の促進などの制度が受けられるようになりましたが、それでも診断や治療にはお金がかかります。

「日本肺胞蛋白症患者会」はこうした悩みを患者さんだけで、抱え込まないようにするための集まりです。このホームページを訪問するだけでも、随分と情報が得られるはずです。ホームページをご覧になるだけでもこれだけの情報が得られるのですから、患者会に入会して、勉強会に出席したり、患者さん同士で情報交換したり、送信フォームで専門家に質問できたりすれば、さらに安心が得られるはずです。